お客さま本位の
業務運営方針

当社は、徹底したお客さま視点に基づくお客さま本位の業務運営を実現し、「お客さまが、困ったときに、いつもそこにいて、不安をいつの間にか解決する存在」であり続けることを目指しています。なお、以下に記載の各方針における「主な取組内容」は、2023年度の取り組み結果を中心に掲載しています。

方針1. お客さまへの新しい体験の提供
当社は、常にお客さまを中心に考え、情熱をもって考え抜くことで、保険に新しい価値を生み出し、お客さまに新しい体験を提供し続けてまいります。
主な取組内容

◇【日本初】新車購入者と販売店の相互扶助による新保険制度「愛車PROTECT トヨタのミニ車両保険」の販売開始(2023年8月)
これまでは、こすり傷や凹み傷等のいわゆる小損害事故時には、車両保険を使用することで自動車保険の等級がダウンし、次年度以降の保険料が上がることから、車両保険を使用せずに自己負担で修理するケース、または修理そのものをあきらめるケースがありました。
「愛車だからこそ、等級を気にせず修理してほしい」「愛車にキレイに乗り続けてほしい」という想いから、万一の事故時には最大10万円を補償し、自動車保険の等級に影響しない保険商品を開発し、2023年8月より一部のトヨタ販売店で先行販売を開始しました。多くのお客さまや先行販売店の皆さまからご好評をいただいたことを受け、2024年度以降、取扱販売店を全国のトヨタ販売店に順次拡大してまいります。 本保険は、Peer to Peerという仕組みを活用し、新車購入者の集団を形成して、保険事故が発生した場合はこの集団(Pool)から保険金をお支払いします。保険料は、前月の保険金支払総額と加入契約数によって合理的に算出し、毎月変動します。
また、「お客さまと販売店」の新たなコミュニティを創造するため、販売店(保険契約者)が保険料の一部を負担することもできる、これまでにない新しい仕組みを構築しました。

◇旅行業界の“三方よし”を実現するキャンセル保険
当社は、「お客さまに安心して旅行予約をしてほしい」という強い想いから旅行予約のキャンセル料を補償するキャンセル保険を2020年から販売しています。キャンセル保険があることで旅行を予約するお客さまの背中を後押しし、また、旅行予約の成約率が高まるという事象を生み、社会に提供する価値を分かりやすい形で具現化することで国内旅行需要回復の一助を担い、三方よしを実現しました。
2023年5月には、新型コロナウイルス感染症の感染症法の位置づけの変更にあわせ、補償対象となるキャンセル事由に該当する場合は一律キャンセル料の100%を補償するとともに、キャンセル事由として多数を占める通院・入院の補償を拡大した商品改定を行ったことで引き続き多くの支持をいただいています。

◇保険金の即時受取り
Yahoo! JAPANが運営するインターネット旅行予約サービス「Yahoo!トラベル」のご利用者向けに、 旅行予約をキャンセルした際にかかるキャンセル料を補償する「宿泊キャンセル保険」・「旅行キャンセル保険」、また航空機の遅延・欠航時に発生する食事代や宿泊代などの費用を定額で補償する「フライト遅延保険」を提供しています。これらの保険では、旅行予約をキャンセルし、キャンセル料が発生した場合や航空機の遅延・欠航が発表された場合に、お客さまへ保険金請求のご案内メールを自動送信することで、スムーズかつスピーディーな保険金の受け取り体験を実現しました。また、PayPayでの受け取りを選択することで、「フライト遅延保険」では、空港での待ち時間に保険金を受け取ることも可能になります。

方針2. お客さまの声を経営に活かす取組み
当社は、お客さまの声を真摯に受け止め、誠実、迅速かつ適切に対応するとともに、お客さま視点で自らの業務を捉え直すことで、事業活動の品質向上に活かしてまいります。
主な取組内容

◇引越し期間中に新旧住居どちらも補償できるよう火災保険の特約を改定(2023年11月)
「借用戸室の変更に関する特約」は、賃貸住宅にお住まいの方が他の賃貸住宅へ転居する際に、引越期間中の旧住居・新住居両方のお住まいにある家財を補償するものでしたが、賃貸住宅に必要な借家人賠償責任特約・修理費用特約についても新旧住居ともに補償するように改定を行いました。これにより、お客さまに引越し期間中も安心いただけるとともに、転居に伴う火災保険の解約・つけ直しを行う必要をなくし、現在のご契約を継続することができるようになりました。
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◇スマホ保険の自動継続時の不便を解消する取組み(2023年11月)
当社のスマホ保険は保険期間1年の商品で、満期月の前月までに、契約を解約された場合または次回の継続を停止するお手続きをされた場合を除き、契約を自動更新する仕組みとなっています。このため、満期月になってから契約を解約される場合は、これまでは更新後契約についてもお客さまご自身で解約手続きを行っていただく必要がありました。
このことは、お客さまにとってご不便であるとともに、現在の契約をいつ解約しても更新後契約は同時に自動で取消しされる(契約は継続されない)だろうとのお客さまのご期待に沿ったものではありませんでした。
このため、解約時に既に成立している継続後契約を自動で取り消す機能を追加しました。

方針3. お客さまのライフスタイルの変化に対応したあたらしい商品・サービスの開発
当社は、多様化するお客さまニーズや社会・経済等の環境変化を的確に捉え、お客さまのリスクに対応する保険商品・サービスの開発に努めてまいります。
主な取組内容

◇海外旅行キャンセル保険の提供(2023年9月)
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが2類から5類に移行したことや、検疫に伴う水際規制のハードルが下がったことを契機に、海外旅行需要の本格回復が期待されていることから、海外旅行者向けの「海外旅行キャンセル保険」を新たに販売開始しました。
商品開発にあたり、海外旅行のキャンセル事由について調査を行ったところ、「本人の病気・ケガの入院(68.5%)」「天候(63.8%)」「新型コロナウイルスへの感染(58.8%)」について、特に不安を感じている旅行者が多いことがわかりました。そのため、このようなご不安の声にお応えするために、すでに国内旅行を対象に30万件超の販売実績があった「Travelキャンセル保険」をベースとし、海外旅行固有のリスクに対象範囲を拡大した商品としました。
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◇「ネットで賃貸火災保険」の提供開始(2023年12月)  
一般的な賃貸借契約では、賃貸住居の入居契約時に行う火災保険の申込が書面による手続きのため、入居者は何度も同じ情報を記載する必要があるほか、管理会社には事務負荷が発生していました。また、多くの場合、2年ごとに更新手続きも必要になるため、入居者および管理会社にとって、火災保険の面倒な手続きが課題となっています。
そのような双方の課題を解決するべく、当社の賃貸入居者向け火災保険「ネットで賃貸火災保険」と、イタンジが提供する不動産関連WEB申込受付システム「申込受付くん」のシステムを連携し、賃貸不動産管理会社が火災保険の手続きをワンクリックで入居者に依頼できるサービスの提供を開始しました。賃貸不動産会社の業務効率化を支援し、入居者にとって利便性の高いサービスを提供してまいります。
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方針4. 重要な情報の分かりやすい提供
当社は、お客さまがご自身のご意向に沿った保険商品・サービスを選択することができるよう、商品内容やリスク内容等の重要な情報につき、お客さまの立場に立って、分かりやすく丁寧に提供してまいります。
主な取組内容

◇視覚的な分かりやすさの追求
ご契約時にご確認いただく重要事項等説明書は、必要な情報をご理解いただきやすい表現等で掲載しています。また、注意点等が分かりやすくなるよう配慮しています。
さらに、WEBのマイページ画面では、お客さまご自身で保険金請求などの操作をしていただくため、 視覚的な分かりやすさを追求し、直感的に操作できる画面の開発に努めています。

◇商品概要ページの改善
ご加入後のアンケートやコンタクトセンターへのお問い合わせ、保険金請求手続き時にいただくお客さまの声を受け、お客さまにより分かりやすい商品概要ページとなるよう、事例イラストの変更や補足説明の追加など、定期的に更新しております。

方針5. 利益相反の適切な管理
当社は、お客さまとの利益相反のおそれのある取引について、お客さまの利益が不当に害されることのないよう、適切に管理する態勢を構築してまいります。
主な取組内容
◇利益相反の適切な管理態勢の構築
利益相反管理部門を定め、一元的に利益相反管理を行っています。また、利益相反に関する研修を行うなど役職員の意識向上に継続的に努めています。
方針6. 企業としての社会的責任を果たす取り組み
企業としての社会的責任を果たすべく、「グループサステナビリティビジョン」に則り、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた社会的課題の解決に資する取り組みを行ってまいります。
主な取組内容

◇ウェブアクセシビリティサービスの導入
利用者の障害などの有無や年齢などに関わらずあらゆる人がさまざまな状況でウェブサイトを利用するようになった現在、ウェブアクセシビリティを確保することは非常に重要な課題となっています。また、2024年4月に障害者差別解消法の改正法が施行され、今まで民間事業者では努力義務であった「合理的配慮の提供」が義務化されました。
当社の商品は、Web完結型であるため誰にでも使いやすいウェブサイトの実現をめざし、より多くのお客さまが快適かつ容易にサイトを利用いただけるようにウェブアクセシビリティサービスを導入しました。
これにより、お客さまごとに使いやすいサイズへのカーソルの変更や、視認性が高い画面コントラスト、文字への切り替えなどが可能となりました。

◇保護者が任意で加入する「修学旅行キャンセル保険」累計採用学校数500校を突破
新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの学校で修学旅行が変更・中止を余儀なくされました。このような学校単位で修学旅行等を中止・延期した場合に発生するキャンセル料については、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の対象となっていたケースが大半でしたが、対象範囲や補助される金額等は自治体によって異なっていました。一方、学校単位でなく、生徒個人の事情による不参加で発生するキャンセル料は本交付金の対象とならないケースが多く、保護者が任意で加入できる保険を求める声が学校現場から寄せられていました。
当社は、このようなリスクに対応する「修学旅行キャンセル保険」を2021年10月より販売しています。販売当初より、多くの学校に採用いただいてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症が落ち着いた後も、体調不良やケガによる入通院など生徒個人のリスクは存在し不安も残っているため、引き続き多くの学校から採用いただいています。
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方針7. お客さま視点の業務運営の定着
当社は、すべての社員および商品の募集を委託する保険代理店・保険募集人に対する継続的な教育・指導を行うとともに、お客さま視点での業務運営の動機付けを図る枠組みを構築し、本方針の定着に向けて取り組んでまいります。
主な取組内容

◇MISSION・VISION・VALUEおよび勧誘方針の制定
当社では、MISSION・VISION・VALUEおよび勧誘方針を策定し、「お客さま視点の業務運営」の定着に向けて取り組んでいます。

◇社員コンプライアンス研修の実施
「お客さま視点での業務運営」の意識や行動の浸透・定着に向けて、社員全員が参加するコンプライアンス研修で苦情実例をもとにした行動変革を取り上げています。

◇障害者差別解消法対応マニュアルの制定
障害のある方に寄り添った対応ができるように対応マニュアルを作成し、「お客さま視点の業務運営」の定着に向けて取り組んでいます。

◇人事評価への反映
社員の人事評価制度の基準の一つとして、「徹底したお客さま視点で価値判断を行っているか」を定めるなど、お客さま視点で業務運営を行えるような仕組みを構築しています。



金融庁が公表する「顧客本位の業務運営に関する原則(※)」と当社「お客さま本位の業務運営方針」との関係

金融庁「顧客本位の業務運営に関する原則」との対応関係表.pdf

(※)「顧客本位の業務運営に関する原則」については、こちらをご参照ください。

(注)原則4および投資性商品またはパッケージの商品・サービスを対象とした注(原則5注2・注4、原則6注1・注2・注4)については、当社の取引形態および取扱商品の特性に鑑み、方針の対象としておりません。

 

お客さま本位の業務運営方針の定着状況を評価するための指標

当社が定めるお客さま本位の業務運営方針の定着状況を評価するための指標(KPI※)は、以下のとおりです。
1.保険金ご請求に関するアンケート
   ・保険金請求手続きの全体評価
2.お客さまの声の発生率
   ・ご不満のお申し出の件数/保有契約件数
※KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、企業目標の達成度を評価するための重要業績評価指標のことです。

2023年度 KPI結果
2023年度に実施した、「保険金ご請求に関するアンケート」に対する回答結果は以下のとおりです。
当社は、今後もお客さまの声を保険金請求手続きなどの改善に活かしてまいります。

1.保険金請求手続きの全体評価
当社が提供している全ての保険商品について行っている「保険金ご請求に関するアンケート」に対する回答結果は以下のとおりです。全体評価として87%のお客さまに満足との回答をいただいていますが、お客さまからの回答内容を参考に、今後も更なる改善に努めてまいります。

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保険金ご請求に関するアンケートの中でお客さまからいただいた声
「保険金ご請求に関するアンケート」においてお客さまから以下のような声をいただいております。貴重なご意見として、更なるサービス、保険金請求手続きの改善に努めてまいります。

<スマホ保険>
・想像以上に審査が早くて驚いた。(20代) 
・審査から支払いまですごくスピーディーで驚いた。安心のために今後も利用し続けたいと思う。(30代) 
・修理費用を立て替えているので迅速な振込には感謝しています。(40代) 
・お正月早々スマホが壊れ幸先悪いとガッカリしていましたが迅速な対応でありがたいです。(50代)

< Travelキャンセル保険>
・担当の方が大変親身に対応してくださり、スムーズに請求手続きが進められたのがよかった。(30代) 
・申込時はもっと簡易的にしてもらいたいですが、請求は比較的簡単でまさか翌日に振り込みが完了するとは思わなかったので満足しています。(40代) 
・保険料が安かったのでお守りがわりに加入したのですが、まさかキャンセルする事になるとは思っていなかったので、旅行代金全額が戻って来て、加入しておいて良かったと、本当に感謝しております。(50代) 

<宿泊キャンセル保険・旅行キャンセル保険>
・担当者の方が丁寧で、連絡も早くいただけたので満足です。(30代) 
・請求手続き後、即日支払い完了しました。迅速に対応いただきありがとうございました。(40代) 
・提出書類が写メで手続きできて簡単でよかった。手続きが面倒ならあきらめていましたが申請してよかったです。(50代)
 
2.お客さまの声発生率
KPIであるお客さまのご不満のお申し出の発生率(ご不満のお申し出の件数/保有契約件数)は0.1%未満(2024年3月末時点)です。

以上