KDDIの新ブランド「povo」
povoはau(KDDI)が提供するスマホ向けの格安ブランドです。最初のサービスとなるpovo(povo1.0)が登場したのは2021年3月でしたが、わずか半年後にはサービス内容が大きく進化した新プラン「povo2.0」が登場して、さらに魅力的なサービスへと生まれ変わりました。
povo1.0とpovo2.0
povo1.0とpovo2.0の一番の違いは「基本料金」です。もともと低価格(20GBのデータ容量付きで2,728円)が特徴のpovo1.0でしたが、2021年9月29日に開始されたpovo2.0の基本料金は「0円」。その代わり標準のデータ容量は0ギガバイトで、必要に応じてデータ容量を追加購入する仕組みになっています。
povo2.0 の特徴
- オンライン専用プラン(すべての手続きがオンライン上で完結)
- 月額基本料金が0円(180日以内にトッピングの購入か660円以上の通話・SMS利用が必要)
- 選べるトッピング(データ容量、通話オプション、コンテンツオプション)
- 自身で購入した端末で利用できる(eSIMにも対応)
- 契約期間の縛りなし(いつでも好きな時に解約可能)
povoはauと同じくKDDIのサービスです。このため従来のauユーザーが、より安い料金プランを求めてpovo2.0に乗り換えるケースも少なくありません。
auからpovoに乗り換えるには
同じKDDIのサービスといっても、auとpovoは基本的に別系統のサービスです。このためauからpovoへ乗り換えるには、auの中で料金プランを変更するより多少の手間がかかります。
なお、au以外からpovoに乗り換える方法や、povoに新規で加入する方法については「povoの申し込みは難しい?簡単な申し込み方法と5つのトラブル対処法を解説」の記事で解説しています。
申し込みにはau IDが必要
povoの申し込みには「au ID」が必要です。auの回線を契約している人はすでにau IDを持っているので、まずはそのIDでログイン(認証)を行い、povo2.0のアカウントを作成します。
ちなみに1つのau IDにつき、作成できるpovo2.0のアカウントは1つまでです。もしauで複数回線を持っている人がpovoに乗り換える場合、2回線目以降は(それぞれの回線ごとに)新しいau IDを作る必要があります。
契約までの流れ
auからpovoへの乗り換え手順は以下の通りです。
- au ID、決済用のクレジットカード情報、利用する端末を用意する
- povo2.0のサイトから申し込み手続きに進む
- au IDを認証する
- povo2.0のアカウントを作成する
- SIMタイプを選択し、契約者情報の入力と同意事項の確認を行う
ここまででpovo2.0の契約手続きは完了です。契約時にSIMカード(au ICカード)を選んだ場合は自宅に郵送されてくるので、到着後にSIMカードの設定を行います。一方、eSIMを選んだ場合はすぐに開通手続きに進めるためタイムラグがありません。
SIMカードの設定〜開通
ここからはSIMカード(au ICカード)の開通手続きについて説明します。なおSIMの開通手続きには「povo2.0アプリ」が必要なので、あらかじめ使用する端末にアプリをインストールしておきましょう。
- 契約後、郵送にてSIMカードを受け取り
- SIMカードの有効化を実施
- SIMカードを端末に差し込む
- 通信利用設定を実施
※端末によって、APN設定やOSアップデートが必要です(一部の機種では自動設定されます)
- 発信テスト用番号(111/通話料無料)へ電話をかける。(iPadの場合は不要です。)
- 開通手続き完了
SIMカードの有効化が完了するとEメールで通知されます。
eSIMの設定〜開通
ここからは契約時にeSIMを選択した場合の流れです。eSIMの開通にも「povo2.0アプリ」が必要なため、あらかじめ利用する端末にインストールしておきましょう。
※eSIMを利用するには、あらかじめeSIMに対応した端末(iPhoneの場合はiPhoneXS以降)が必要になります。
- eSIMの設定
- 通信利用設定を実施
※端末によって、APN設定やOSアップデートが必要です(一部の機種では自動設定されます)。
- 発信テスト用番号(111/通話料無料)へ電話をかける。
(iPadの場合は不要です。)
- 開通手続き完了
eSIMの有効化が完了するとEメールで通知されます。
povoに乗り換える際の注意点
auからpovoへの乗り換え手続きは、いくつか注意する点もあります。
MNPの予約は不要
通常、同じ番号のままキャリアを乗り換えるにはMNP(ナンバーポータビリティ)が必要です。ただしauとpovoの場合はMNPが不要です。逆にMNP予約番号を取得してしまうと手続きを進められなくなるため、auコールセンターへ連絡してMNP予約番号をキャンセルします。
auメールが使えない
povoではauのキャリアメール(@au.com/@ezweb.ne.jpのメールアドレスなど)が利用できません。povoへの乗り換えが完了するとキャリアメールのデータは削除され、過去のメールを閲覧することもできなくなります。
au IDに登録しているメールアドレスがキャリアメールの場合は、povoへの乗り換え手続きを始める前に登録メールアドレスの変更が必要です。
同一のau IDで複数契約できない
すでに説明した通り、同一のau IDで作成できるpovo2.0のアカウントは1個までです。複数のau回線をpovoに乗り換える場合、2回線目以降は新しいau IDを作成して手続きを進めます(申し込み時に「UQ/他社からpovo2.0へ変更」を選択すると新しいau IDを作成できます)。
auの割引を引き継げない
povoにはau回線と同じ割引やサポート、契約者特典はありません。auからpovoに引き継げないサービスには、以下のようなものがあります。
割引サービス
|
auスマートバリュー
家族割プラス
au PAY カードお支払い割
スマイルハート割引
家族間通話料・SMS利用料の割引(家族割)
auまとめトーク
auまとめライン
|
サポート
|
auスマートサポート
料金安心サービス
遠隔操作サポート
位置検索サポート
使い方サポート
店頭設定サポート
|
契約者特典
|
auでんきポイントで割引
auスマートパスプレミアムのデータ復旧サポート
au PAY ゴールドカードのaPontaポイント還元
au PAY マーケットのauご利用料金割引
auポイントプログラム ステージ制でのスコア付与
auじぶん銀行の各種au契約者向け特典
auの生命ほけんの保険料還付金
auの資産運用のauで株式割手数料割引
au自動車ほけんの割引特典
auのiDeCoのポイント特典
auひかり新スタートサポート/auスマートバリュー新スタートサポート
ビッグローブ光 乗りかえスタートサポート
|
このようにauのほとんどのサービスはpovoに引き継ぐことができません。
家族割は用意されていない
auからpovoに引き継げないサービスに「家族割」が含まれていますが、そもそもpovoには家族割というサービスが存在しません。家族みんなでpovoを契約、もしくは一人で複数回線のpovoを契約しても特に割引サービスは利用できないことに注意してください。
利用できない端末がある
auで利用していた端末の中には、povoで利用できないものもあります。povo2.0で利用できる端末は公式サイトの『対応端末』で確認できるため、事前に確認しておきましょう。
povoを上手に利用しよう
この記事を参考に乗り換えを検討してみてください。