中古スマホを購入するなら危険性についても正しく理解しておく必要があります。
注意点に気を付けて中古スマホを選びましょう。
本記事では、中古スマホの購入で失敗しないよう、中古スマホのリスクを幅広く解説していきますので、これから購入予定の方はぜひとも参考にしてください。
中古スマホに危険性はある?
お手頃価格で自分がほしい機種を手に入れる手段として、「中古スマホの購入」は有力な手段です。ただし、中古スマホにはリスクがあります。
「傷があっても気にならないから大丈夫!」「他人が過去に使っていても、自分は不快に感じないから問題ない」と考えて中古スマホを選ぶ人が多いですが、実はそれだけでは考慮不足。中古スマホにはより根深いリスクが存在します。
中古スマホのリスク・デメリットなどを正しく理解したうえで、購入するべきなのか決めましょう。
中古スマホに潜むリスク
ここからは中古スマホに潜んでいるリスクについて簡単に解説していきます。
後ほど対策についても紹介しているので、そちらも合わせて参考にしてください。
赤ロム
中古スマホは赤ロムであるリスクがあります。
赤ロムとは簡単に言えば、利用制限がかけられたスマホのことです。利用制限がかけられたスマホは通信や通話ができません。
以前の利用者が分割払いでスマホを購入して、スマホ代金の支払いが滞っていたり、不正な利用が発覚したりすることで、キャリアが端末に制限をかけ、その結果「赤ロム」となります。中古スマホは、以前の利用者がどのような人物であったか知る術がないため、このような赤ロムのリスクを排除することが出来ません。
赤ロムについて詳しくは、下記の記事を参照してください。
参考記事:赤ロムとはどんなもの?注意点・確認方法・リスクを避けるためのポイントを解説
また、赤ロム対策については、以下の「【赤ロム①】→キャリアのサイトでチェック」「【赤ロム②】→返金保証を確認」の段落で解説しています。
水没
中古のスマホは、以前の使用者が水没させている可能性があります。
たとえ現在使用できていても、スマホは一度水没させると後からさまざまな不具合が発生しかねません。
水没しているかどうかは、表面上では分かりづらく、また、以前の使用者も知らぬ間に水没させてしまっているケースもあり、判明しづらいのが大きなネックです。
水没対策については、以下の「【水没】→水没の有無をチェック」の段落で解説しています。
バッテリーの消耗
中古スマホはバッテリーが消耗しているというデメリットもあります。
スマホというのは使えば使うほど、バッテリーが消耗していきます。これはスマホに使われているバッテリーの特性上、避けられません。
そのため、スマホは新品に近い状態であればバッテリーは長持ちして、使うほどにバッテリーは消耗して充電の持ちが悪くなります。
機種によっては有償でバッテリー交換をすることも出来ますが、高額なため、トータルの費用がかなり高くなってしまいます。中古で購入したメリットが薄れてしまうため、有償でバッテリー交換を行うことは現実的ではないでしょう。
バッテリーの消耗具合の確認については、以下の「【バッテリーの消耗】→電源オンにしてチェック」の段落で解説しています。
傷・故障・ドット抜け
中古のスマホには傷や故障、画面の一部が欠ける「ドット抜け」などのリスクも付いてきます。傷は見た目では分かりますが、ネットで購入する場合は自分の想定していないような傷がついていることも少なくありません。
ドット抜けに関しては以前の使用者が気付いておらず、使ってしばらくしてから発覚し、責任の所在が曖昧になることも少なくないです。
傷や故障の対策については、以下の「【傷・故障】→電源オンにしてチェック」の段落で解説しています。
メーカー保証切れ
中古スマホはメーカー保証切れとなっている可能性が非常に高いです。
一般的に新品のスマホは購入するとメーカー保証が付いてきて、おおむね1年間は無償での故障修理を受けられます。そのため、故障時のリスクはなく、安心して使えます。
対して中古スマホは、販売店もしくは販売者が「保証書付き」と明記していないのであれば、基本的にメーカーからの保証は受けられません。メーカーの保証で安心してスマホを使いたいのであれば、新品のスマホを選ぶことも検討しましょう。
保証切れの対策については、以下の「【保証切れ】→購入店の保証かスマホ向けの保険を利用」の段落で解説しています。
付属品の欠品
中古だと付属品が欠品している場合も少なくありません。
例えば、充電器やコード、説明書、外箱などです。また、SIMの抜き差しに使うピンなども欠品となりやすいです。
スマホだけが欲しいのであれば特に問題はありませんが、充電器などの付属品も必要としている場合は、付属品を購入する手間やコストが別途かかります。
付属品の欠品対策については、以下の「【付属品の欠品】→必要なものが揃っているかチェック」の段落で解説しています。
有害なアプリ
中古スマホは有害なアプリが導入されているリスクもあります。
有害なアプリといっても非常に多くの種類があるため、一概には言えませんが、購入した人がスマホをどのように使用しているのか監視ができるアプリが導入されている可能性が一番考えられます。
このようなアプリによって位置情報が送られてしまうほか、パスワードや名前などの個人情報などが流出しかねません。
もちろん有害なアプリが入っているケースは稀なので、必要以上に警戒しても仕方はありませんが、リスクがあることは理解しておきましょう。
有害なアプリの対策については、以下の「【有害なアプリ】→初期化・ウイルス対策」の段落で解説しています。
盗難品
こちらもごく稀なケースですが、中古スマホの一部は盗難品である可能性もあります。また、拾われたスマホが中古として販売されてしまうケースもあります。
このようなスマホを中古で購入してしまうと、スマホにアクティベーションロック(※)がかかって、使えなくなる可能性があります。
※注 アクティベーションロック...スマホを紛失した際に遠隔でかけられるロック
盗難品対策については、以下の「【盗難品】→大手の中古スマホ販売店で購入」の段落で解説しています。
中古スマホのリスクを避けるには?
続いて、前述したような中古スマホのリスクをどのように避けるべきなのか、具体的な対処法を紹介していきます。
正しく対処をして安心・安全に中古スマホを購入しましょう。
【赤ロム①】→キャリアのサイトでチェック
購入する中古スマホは、各キャリアのサイトから赤ロムになっているか確認できます。
確認の手順は以下の通りです。
- 購入する中古スマホのIMEIを確認する
- もともとスマホが販売されていたキャリアの確認サイトへアクセスする
- IMEI入力する
- 判定結果を確認する
IMEIがわからなければ赤ロムの確認はできないので、オンライン販売で購入する場合は、事前にIMEIと購入したキャリアを出品者に聞いておきましょう。
各キャリアの確認サイトは以下の通りです。
判定結果が「✕」ならすでに赤ロムの状態となっています。「△」で表示された場合は現状では赤ロムではありませんが、端末料金の分割払い中なので今後赤ロムになるリスクは拭えません。
メーカー直販のスマホだったり、購入キャリアが違ったりすると「-」と表示されます。判定結果が「〇」となれば赤ロムのリスクは低いです。
ただし「〇」でも不正契約が確認された場合は、今後赤ロムになるリスクがないわけではありません。そのため、赤ロムのリスクは完全に排除することは不可能です。
詳しくは、下記の記事を参照してください。
参考記事:赤ロムとはどんなもの?注意点・確認方法・リスクを避けるためのポイントを解説
次に紹介する対処法も参考にして、極力損をすることのないようにしましょう。
【赤ロム②】→返金保証を確認
前述したように、赤ロムのリスクを完全に排除することはできません。そのため、購入する販売店が赤ロムの返金保証をしているか確認するのが大事です。
例えば、イオシスやゲオオンラインショップなどでは、赤ロムの永久保証をしており、購入した中古スマホが赤ロムになった場合は、返金もしくは交換をしてもらえます。
このような返金保証があればリスクを大きく抑えられ、安心して中古スマホを購入できるでしょう。
【水没】→水没の有無をチェック
iPhoneには液体浸入インジケータという、水に触れると赤色に反応する機器が内蔵されています。そのため、液体浸入インジケータを確認すればそのiPhoneが水没しているか確認が可能です。
液体浸入インジケータはSIM挿入口の内部にあります。
購入店で実物を見れる場合には液体浸入インジケータを確認させてもらったり、オンライン販売で購入する場合は、液体浸入インジケータの画像も掲載してもらい、赤色になっていないか確認出来ると安心です。
【バッテリーの消耗】→電源オンにしてチェック
バッテリーの消耗はスマホの電源をオンにして設定からチェックできます。
iPhoneの場合は、以下の方法で確認してみましょう。
- 「設定」をタップ
- 「バッテリー」をタップ
- 「バッテリーの状態」をタップ
- 「最大容量」を確認
一般的には最大容量が80%以下だと、バッテリーが消耗している状態と言われています。
フリマサイトで購入する場合は、出品者に確認画面のスクリーンショットを送ってもらうなど、バッテリーの消耗状態をできるだけ確認しておきましょう。
販売店で購入する場合は、バッテリーの消耗具合を掲載している場合もあれば、掲載していない場合もあります。充電の持ちを重視するならバッテリーの消耗の確認ができる販売店で購入しましょう。
ただし、一部のAndroidスマホは設定からバッテリーの消耗の確認ができません。また、フリマサイトでは、既に初期化をしているがために確認が面倒で対応してくれない場合も少なくないです。
【傷・故障】→電源オンにしてチェック
故障も電源をオンにすることでおおむねチェックできます。オンライン販売では、動作している画像を掲載してもらい、問題なく使えるか確認しましょう。
販売店では電源をオンにしてもらえるかは、お店によって異なります。ただし、故障しているかの確認は販売店が買い取る際に行っているので、さほど気にする必要はないでしょう。不安な場合は初期不良などの保証がある販売店で購入することをおすすめします。
また、傷は販売店なら実物を見て確認できます。オンライン販売なら掲載されている写真や、出品者の評価などから信頼できるかを確認しましょう。
【保証切れ】→メーカー保証期間と購入店の保証を確認
まずは、メーカー保証の期限が残っているかどうかを以下の方法で確認してみましょう。
iPhoneの場合
iPhoneについては、シリアル番号(IMEI)から保証状況を確認することが可能です。Appleの公式サイトの「保証状況の確認」から確認しましょう。
Androidの場合
Androidでも一部のメーカーは保証状況を確認できます。以下に一例を紹介します。
- Google Pixel:端末の[設定] > [デバイス情報] > [限定保証] で保証書を確認できます。
- Huawai:「端末保証期間および保証サービスの確認」のページにシリアル番号を入力してください。
- Oppo:「保証状況確認」のページにIMEI1を入力してください。IMEIは、[設定] > [端末情報] > [接続状況] で確認できます。
「メーカー名 保証状況」などでGoogle検索すると、各Androidメーカーの対応が確認できます。
ただ、多くの中古スマホの場合、メーカーの保証期間は過ぎてしまっていることが多いです。その場合、購入店の保証も確認してください。
例えば、イオシスの中古スマホには3か月の保証が付いてくるため、初期不良・動作不良が発生しても返金や交換をしてもらえます。このような保証が受けられるような購入店を選べば安心です。
【付属品の欠品】→必要なものが揃っているかチェック
付属品の欠品は、購入時に必要なものがそろっているかをチェックすることで防げます。
外箱がほしいのであれば、購入時にそのような記載がある中古スマホを購入すれば良いですし、同様に充電器やコードなどについても、購入時に確認をしておけば問題ありません。
今一度、中古スマホだけが欲しいのか、中古スマホの付属品で必要なものがないのかなど、漏れがないか確認しましょう。
【有害なアプリ】→初期化・ウイルス対策
有害なアプリはスマホを初期化して、ウイルス対策アプリを導入することでおおむね防げます。
まず、購入時にスマホが初期化されていなかった場合は、すぐに設定から初期化を行いましょう。
【盗難品】→大手の中古スマホ販売店で購入
盗難品のリスクは、大手の中古スマホ販売店で購入することで防げます。大手の中古スマホ販売店は盗難品の疑いのあるスマホを買取することはありません。
例えば、ブックオフではスマホに設定している暗証番号がわからない場合は買取を断っています。そのため、盗難品のリスクは低いといえます。
フリマサイトやネットオークションなどでは、誰でも自由に販売ができてしまうので、盗難品であるリスクは防げません。
どうしてもフリマサイトやネットオークションなどの個人間での取引で中古スマホを購入したい場合は、評価や出品内容などから信頼できる出品者であるか確認しましょう。
まとめ
本記事で紹介してきたように、中古スマホにはさまざまなリスクがありますが、しっかりと対策さえ理解していれば、リスクはおおむね排除できます。安心安全な方法で、中古スマホを購入しましょう。
安さに惑わされて、リスクの高い取引をすることのないようにしてください。